ケイ素の体内でのさまざまな働き
健康管理に役立てる上でケイ素には多くの働きが期待出来ますが、食物として摂取すると2時間前後でピークを迎え、3~4時間でその濃度は半減してしまいます。
濃度を保つためには3~4時間おきに食物やサプリメントとして少しずつ補うのが最も効果的です。
ケイ素の具体的な働きを見てみましょう。
毛細血管修復作用
毛細血管では血液中の酸化物(例えば過酸化脂質)などが血管の内皮細胞を傷つけますが、内皮細胞を構成する成分のひとつであるケイ素がこの傷を修復し血液の流れを改善します。
ただし、ケイ素は加齢とともに減少する為、外から補って毛細血管の柔軟性を維持し血管年齢を若く保つことをはかる必要があります。
皮膚の弾力維持と強化
皮膚のコラーゲンの合成には、カルシウム、ミネラル、ビタミン、そしてケイ素が必要です。コラーゲン同士を結合し、弾力性を強化させるのもまた、ケイ素の役目です。
カルシウム代謝の向上による骨の弾力性の維持
骨の主成分はカルシウムですが、骨の弾力性を維持するためにはケイ素が不可欠です。
カルシウムとケイ素が重なり合う事で弾力と接着の役目を果たします。たとえば、養鶏所では殻の丈夫な卵を産ませるために、ニワトリにカルシウムが豊富な餌を与えますが、同時に殻の弾力性を高めるためにカルシウムと一緒にケイ素を与えたりします。
脳(脳下垂体)の代謝向上による精神疾患の改善
全身のホルモンバランスを司る脳下垂体はケイ素で出来ています。
つまり、ケイ素が十分にあることでホルモンバランスを取っているのです。不足すると、鬱をはじめとする精神疾患や自律神経失調症などの罹患率が高まります。
ミトコンドリアを構成して抗酸化作用を促進
ケイ素はミトコンドリアの構成成分でもあります。
ミトコンドリアは細胞の酸化を防ぎ、エネルギー代謝や免疫力の向上を担っています。ケイ素が不足すると、代謝異常をおこし活性酸素を大量に発生します。これによってエネルギー代謝や免疫力が低下し、生活習慣病の原因となってしまいます。
解毒作用の促進
ケイ素は脂質を分解する作用を持っている為、悪玉コレステロールなどを排除したり、体内の毒素を分解、排出(解毒作用)してくれます。
免疫細胞の再生と活性化
ガン細胞を攻撃して死滅させるといわれているNK細胞にはケイ素が含まれています。
また、胸腺はT細胞を分化・増強して免疫力を高めてくれますが、胸腺に含まれるケイ素がその重要な役割を担っています。
つまり、ガン予防の強い味方なので意識的に補う必要があります。
細胞の再生能力の向上
細胞に含まれているケイ素が不足すると、細胞の活性が低下し、活性酸素によって傷つきます。
ケイ素は活性酸素から細胞を守り、傷ついた細胞を再生する力があります。